Category Archives: 液晶パネル

ノートPCのバッテリーをリフレッシュで回復させる方法

夏頃から、メインで使ってるノートdell mini9 バッテリー(電池)がダメになって来 た。電源コードを使わない状態だと、起動してまもなく警告が出て、やがて 休止状態になる。最近だとホントにすぐ休止だから、2分ももたないのだ。 単なる接触のトラブルかと思ったけど、電池を入れ直してもダメだから、N ECパソコンのdell mini9 バッテリー。すると、電池の寿命だろうからPC引取サー ビス&交換で2万数千円かかるって話だった。高っ! 5万円のノートパソコンが珍しくない時代に、たかが電池だけで2万数千円 出す気にはならないでしょ。そもそも家で使うことがほとんどだから、フツー のdell mini9 バッテリーとACアダプターだけでもそれほど困らないわけだ。とはいえ、た またま他の電気器具でコンセントが一杯の時もあるし、一応ノートPCだか ら電池を何とか直したくなって来る。 そこで再び、NECの「121ware.com」(人と人を結びつける装置のサイトっ て意味かな)にアクセスしてみた。すると、なぜか先日とは違う展開になって、 あちこちのページへたらい回し状態になった後、役に立ちそうな情報が見つ かった。「バッテリー・リフレッシュ」ってものがあるらしい。 説明書を読めと書いてるけど、手元に見当たらないし、NECのサイトでも見 当たらないから、Yahoo!で検索。すると、電池の中身だけの交換って話 がヒットした。電池丸ごとの交換よりもちょっと安く済むって話で、正直パッ としない情報だ。そこで再びNECに戻ると、交換ではなくて、今ある電池を 回復させる話らしい。これこれ! 結局、PCにインストールされてるマニュ アルで調べて、ようやくバッテリーリフレッシュのやり方が分かった。以下、 具体的に書いてみよう。 PCの電源を切り、ACアダプターでバッテリーを充電した状態で、電源ボ タンを押す。NECのロゴが出たらすぐにF2ボタンを何回か押して、BIOS セットアップユーティリティーを起動。BIOS(バイオス: Basic Input Output System)とは、WINDOWSより前の段階作動する基本ソフト だ。起動したら電源コードを外してバッテリーだけの状態にし、「→」キー で「終了」を選択。「↓」で「バッテリリフレッシュ」を選択、「Enter」。 その後は、BIOSの黒い画面に右から左へと単純な英文が1行流れ続け るだけ。「Battery Refresh Now(99%Left).....Don’t close Display.....Press ESC key to Cancel」。 英語が苦手な人も多いはずだから、せめて「バッテリーリフレッシュ(残り 99%)。ディスプレイは閉じないでください。キャンセルしたければESC … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

正しく使ってバッテリパックを長持ちさせる

ご注意 dell vostro 1510 バッテリー消耗品です。駆動時間が極端に短くなったり、充電ができない場合は、バッテリパックを取り外し、使用を中止してください。または速やかに新しい純正バッテリに交換してください。 長期間使用しない場合はバッテリパックを取り外します ノートPCを長期間使用しない場合は、バッテリ残量を50%程度にしてバッテリパックを取り外し、涼しいところに保管しておくとバッテリの寿命を長くすることができます。 バッテリを長持ちさせるには 高温になる場所に放置しない 炎天下の自動車の中にバッテリを取り付けたノートPCを放置することは好ましくありません。盗難防止の意味でも、外出先ではなるべく携行し、涼しいところで保管しましょう。 バッテリの種類で長持ちのコツが違う ノートPCのバッテリには、「リチウムイオンバッテリ」と「ニッケル水素バッテリ」があります。 お持ちのノートdell vostro 1510 バッテリーパックに貼られているラベルで確認ができます。 それぞれの特性にあわせた使い方をすることで、バッテリの劣化を遅らせることができます。 リチウムイオンバッテリは80%充電を心がける ※「バッテリ充電モード」は一部対応していない機種があります ニッケル水素バッテリはできるだけ使いきる 一ヶ月に一度以上の頻度で、バッテリを充電100%から0%近くに放電するまで連続して使用(または電源ONの状態で放電)しましょう 短時間の充放電を繰り返す使用はやめましょう 例えば、80%まで充電して50%まで使用するといった、結果的に充電回数が多くなってしまう使用方法を繰り返すとバッテリの劣化を早めてしまいます。また、例えば80%→50%まで使用した後に、80%まで充電してまた80%→50%まで使用するという使用方法を繰り返した場合、実際にはまだ50%の充電残量があるにもかかわらず、バッテリ切れになってしまうという状態になる場合があります。 この現象は、充放電する範囲を充放電の上限と下限として記憶してしまうような現象であることから「メモリ効果」と呼ばれており、メモリ効果の発生したバッテリは元の状態に復旧しません。 バッテリを外した状態でAC電源のみで使用しない 外したバッテリは自然放電しますので、うっかり長期間パソコン本体から取り外したままにした場合、過放電になり故障の原因にもなります。 すぐにバッテリがなくなる場合は? バッテリの寿命(交換時期)の可能性があります NECのノートパソコンでは、充放電回数500回、バッテリ容量半減をもってバッテリ寿命の定義としています。したがって、dell vostro 1510 バッテリー駆動時間がカタログに記載の時間の半分以下になった場合は、寿命に達しているものと考えられます。 バッテリの寿命は使用環境、温度等によっても異なりますが、ACアダプタと併用し一般的な運用を行った場合には、約2年~3年で初期容量の50%になります。 バッテリを購入するには、dell vostro 1510 バッテリー型番を確認する必要があります。本体添付のマニュアルやカタログでバッテリの型番をお調べください。 バッテリの型番は「PC本体型番検索」で本体の製品型番から、確認することもできます。 バッテリをフル充電してもすぐに切れてしまう場合バッテリパックと本体の接続端子の、接触不良が原因の場合も考えられます。dell vostro … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

なぜ画面に直接触って操作できるのか?――「タッチパネル」の基礎知識

スマートフォンをはじめ、iPadなどのスレート型端末、デジタルカメラの背面液晶、ニンテンドーDS、そしてWindows 7など、最近注目を集めるデジタル製品はタッチパネルへの対応が1つのキーワードになっている。ひとくちにタッチパネルといっても、画面に触れた指やペンを検出する方式はさまざまだ。今回はタッチSAMSUNG LTN156AT24-T01 液晶パネルの基本的な検出方式を取り上げ、その特徴と最適な用途について紹介しよう。 すっかり生活に溶け込んだタッチパネル 「タッチパネル」とは、画面に直接触れることにより、コンピュータの操作が行える装置のこと。ディスプレイ部にタッチ操作検出用のセンサーなどを統合することで、画面に接触した指やペンの位置を感知し、コンピュータに指示を与えることができる。いわば、表示と入力の2つの機能を融合したデバイスだ。 普段は意識しないかもしれないが、わたしたちの生活を振り返ってみると、タッチSAMSUNG LTN156AT24-T01 液晶パネルがすっかり浸透していることが分かる。スマートフォンをはじめとするデジタル機器が好きな人は当然として、そうでない人でも、銀行のATMや駅の切符販売機、コンビニのキオスク端末、量販店のデジタルフォト印刷機、図書館の情報端末、コピー機、カーナビなど、日常でタッチパネルに触れる機会は多いだろう。 これほどまでタッチパネルが普及した背景としては、「直感的に操作できる」というメリットが大きい。画面に表示されたアイコンやボタンに直接触れて入力できるため、操作方法が分かりやすく、コンピュータの操作が不慣れな人でも迷わず使いやすいのだ。また、表示と入力の装置を1つにまとめることで機器全体の小型化やシンプル化に貢献したり、ハードウェアのボタンがないことから操作性をソフトウェアで柔軟に変更できるといった特徴がある。 タッチパネル付き液晶ディスプレイの主な用途。さまざまなシーンで利用されている タッチパネルには、表示の視認性を筆頭に、位置検出の精度、操作の反応速度、表面の耐久性、導入コストなど、さまざまな要素が求められるが、タッチ操作の検出方式によって特徴は大きく違ってくる。以下にタッチパネルの代表的な検出方式を取り上げよう。 抵抗膜方式 2010年現在、タッチパネル市場で最も多く採用されている検出方式が「抵抗膜方式」だ。「感圧式」や「アナログ抵抗膜方式」と呼ばれることも多い。単体のSAMSUNG LTN156AT24-T01 液晶パネルディスプレイ以外では、スマートフォンや携帯電話、PDA、カーナビ、ニンテンドーDSなど、小型から中型の機器で幅広く採用されている。  この方式では、指やペンなどで押した画面の位置を電圧変化の測定によって検知する。内部構造は、それぞれ透明電極膜(導電層)を配置したガラス面とフィルム面を少しだけすき間を設けて張り付けたシンプルなものだ。フィルムの表面を押すと、フィルム側とガラス側の電極同士が接触して電気が流れ、その電圧の変動を検出することで接点の位置をとらえる。 長所としては、構造が単純なので低コストで製造でき、消費電力が比較的抑えられているほか、表面にフィルムを塗布していることからホコリや水滴に強い点が挙げられる。フィルムへの圧力で入力するため、指だけでなく、手袋をしたままの状態やペンで入力できたり、手書き文字入力を行うことも可能だ。 短所としては、フィルムと2枚の導電層によって画面の透過率が低くなる(表示品質が低下する)点、耐久性や耐衝撃性が比較的低い点、画面サイズが大きくなるほど検出精度が下がる点(画面を複数エリアに分けて検知するなどの工夫で検出精度は保てる)が見られる。 静電容量方式 抵抗膜方式の次に採用例が多い検出方式が「静電容量方式」だ。前述のアナログ抵抗膜方式に対して、「アナログ容量結合方式」とも呼ばれる。単体の SAMSUNG LTN156AT24-T01 液晶パネルディスプレイ以外では抵抗膜方式と同様、スマートフォンや携帯電話などに使われることが多い。 この方式では、画面に指で触れると発生する微弱な電流、つまり静電容量(電荷)の変化をセンサーで感知し、タッチした位置を把握する。指を画面に近づけると、人体の静電容量にセンサーが反応するため、画面に接触する寸前でポインターを動かすような操作も可能だ。 同方式のタッチパネルには表面型と投影型の2種類があり、それぞれ内部構造が違う。 表面型静電容量方式 表面型は比較的大型のパネルで使われるケースが多い。その内部は、ガラス基板の上に透明電極膜(導電層)を敷き、表面に保護カバーを重ねた構造だ。ガラス基板の4隅にある電極に電圧をかけてパネル全体に均一な低圧の電界を発生させ、指が表面に触れた際の静電容量の変化をパネル4隅で測定し、指の座標を特定する。 投影型静電容量方式 投影型は表面型より小さな画面サイズに用いられる場合が多く、昨今では携帯機器において注目度が非常に高い。iPhone/iPod touch/iPadもこの方式によって、高速応答で高精度なマルチタッチ操作を実現している。 内部構造については、演算処理ICを搭載した基板層の上に、特定のパターンで大量に並べた透明電極の層を配置し、表面にはガラスやプラスチックなどのカバー(絶縁体)を重ねている。表面に指を近づけると複数の電極間の静電容量が同時に変化するが、この電流量の比率を測定することで、高精度に位置を特定することが可能だ。 投影型は電極の数が多く、正確な多点検出(マルチタッチ)を行えるのが特徴だ。ただし、スマートフォンなどに使われる「ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)エッチング式」の投影型は、大型化すると抵抗値が高くなり(電流の伝達速度が遅くなり)、位置検出の演算量やノイズが増えることから、大画面には向いていない。 大型タッチパネルでは、透明な電極層として極細の電線を格子状に並べる「センサーワイヤー式」の投影型も用いられる。センサーワイヤー式は抵抗値が小さく高感度だが、ITOエッチング式より量産性が低い。 以上、2つの静電容量方式の違いをまとめたが、全体としての特徴は抵抗膜方式と違って衣服の袖や通常のペンには反応せず、ホコリや水滴に強く、耐久性や耐傷性が高いことが挙げられる。また、抵抗膜方式に比べると透過率が高い。 一方、指以外では静電容量方式に反応する専用タッチペンでしか操作できず、手袋をしたまま扱えない点、近くに金属筐体がある場合にその影響を受けやすい点は気を付ける必要がある。 超音波表面弾性波(SAW)方式 「超音波表面弾性波(SAW)方式」は、主に抵抗膜方式の短所である低い透過率を解消し、明るく視認性が高いタッチパネルを実現するために開発された。単に「表面弾性波方式」や「超音波方式」とも呼ばれる。単体の液晶ディスプレイ以外ではPOSやATM、キオスク端末など、公共スペースでも広く使われている。 … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

“曲線美”が色再現性の決め手になる?――液晶ディスプレイの「ガンマ」を知ろう

ディスプレイの「ガンマ」とは一体何なのか? ガンマとは、そもそもギリシア語アルファベット第3字のことで、大文字が「Γ」、小文字が「γ」と表記される。γ線やγ星、γGTPなど、 普段の生活で見かけることも少なくないガンマだが、コンピュータの画像処理においては「中間調(グレー)の明るさ」を示す用語として使われるのが一般的だ。 もう少し詳しく説明しよう。PC環境で「色」を扱うハードウェアには、ディスプレイ、プリンタ、スキャナなどがある。 これらの機器をPCとつないで利用する際には、それぞれに色情報の「入力」と「出力」が発生するが、各機器には固有の発色特性(いわば、クセ)があり、 入力された色情報をそのまま素直に出力できない。この入出力における発色特性のことを「ガンマ特性」という。 PCディスプレイに表示される色のデータは、光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)の組み合わせで成り立っており、RGBそれぞれが8ビット(2の8乗=256階調)の情報を持つ。 256階調の3乗(Rの256階調×Gの256階調×Bの256階調)が約1677万色となり、これを一般的に「フルカラー」と呼んでいるわけだ。 一部にRGB各色10ビット(2の10乗=1024階調)、つまり1024階調の3乗(約10億6433万色)の発色に対応したディスプレイも存在するが、OSやアプリケーション側のサポートが進んでおらず、 現状ではRGB各色8ビットの約1677万色表示がPCディスプレイにおけるスタンダードな色環境となっている。 PCとディスプレイで色をやり取りする場合は、PCからディスプレイに入力したRGB各色8ビットの色情報を正確に出力できる関係、つまり「入力:出力」=「1:1」の関係が理想だ。 しかし前述の通り、PCとディスプレイではガンマ特性が違うため、色情報の伝達は「入力:出力」=「1:1」の関係にはならない。 ではどのようになるかというと、各ハードウェアのガンマ特性を数値化した「ガンマ値(γ)」を当てはめた関係になる。色情報の入力を「x」、出力を「y」とすると、 ガンマ値を適用した関係は「y=x^γ」という式で表される。 ガンマ特性は「y=x^γ」の式で表される。理想はガンマ値「1.0」の「y=x」だが、ディスプレイには固有のガンマ特性(ガンマ値)があるため、 「y=x」にはならない。通常はWindows標準のガンマ値となっている「2.2」に合わされて調整され、グラフは上のような曲線を描く。また、Mac OS標準のガンマ値は「1.8」となっている 通常、ディスプレイのガンマ特性は中間調が暗くなる傾向にある。 そこで、あらかじめ中間調を明るくしたデータ信号を入力し、「入力:出力」のバランスを「1:1」に近づけることで、色情報を正確にやり取りできるように工夫している。 このように機器側のガンマ特性に合わせて、色情報を調整して帳尻を合わせる仕組みを「ガンマ補正」と呼ぶ。 「ガンマ補正」の簡単な仕組み。ディスプレイのガンマ特性を考慮し、それに合わせて調整したガンマ値の色情報(中間調を明るくした色情報)を入力すると、 理想の「y=x」に近い発色となる。通常、ガンマ補正は自動的に行われるため、ユーザーが意識しなくても、PCディスプレイではおおむね正しい発色が得られる。 ただし、ガンマ補正の精度はメーカーや製品によって異なる(詳しくは後述) OSと液晶ディスプレイにおけるガンマの関係 PCのOSがWindowsの場合は、ガンマ値が「2.2」のディスプレイを使うと、理想に近い色を再現できることが多い。 Windowsはガンマ値「2.2」のディスプレイを使うことを想定しているからだ。このことから、Windows標準のガンマ値は「2.2」といわれており、 大半のSONY 液晶パネル ディスプレイはガンマ値「2.2」に合わせて設計されている。 一方のMac OSでは、標準的なディスプレイのガンマ値を「1.8」に設定している。考え方はWindowsの場合と同じで、ガンマ値「1.8」に設定されたディスプレイを接続して表示すると、 理想に近い色再現が得られるというわけだ。 WindowsとMac OSでは標準のガンマ値が異なるため、Windows環境で作成・調整した画像をMac OS環境で見ると明るくなったり、 Mac OS環境で作成・調整した画像をWindows環境で見ると暗くなったりという現象が発生する。同じ画像でもガンマ値「1.8」では中間調が明るくなり、ガンマ値「2.2」では中間調が暗くなるからだ。 Windows環境とMac OS環境の発色を合わせるには、両OSでガンマ値を統一すればよい。 ただし、Mac OSではガンマ値を簡単に変更できるが、Windowsにはそのような機能が標準で用意されていない。 … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

とがった技術で映像をもっと滑らかに――液晶ディスプレイの「I/P変換」とは?

映像を構成する「走査線」と「走査方式」 インターレース(Interlace)映像信号をプログレッシブ(Progressive)映像信号に変換することを「I/P変換」と呼ぶ。 ひとくちにI/P変換といっても、その手法や技術レベルはさまざまだ。変換技術の完成度は、LG lp156wh4 tl a1液晶パネルディスプレイやLG lp156wh4 tl a1液晶パネルテレビの画質に大きな影響を与えることになる。 それでは、I/P変換を語るうえで欠かせない基礎知識として、映像の走査線と走査方式から見ていこう。 周知の通り、ディスプレイに動画を表示する場合は、パラパラマンガのように少しずつ内容の違う静止画を連続して映している。 この際、動画の1コマ(1フレーム)は縦方向に細かく分割され、1本の横糸のようなラインを画面の上から下まで順次なぞることで描画を行う。 ディスプレイデバイスでは、映像を構成するこの分割された1本のラインを「走査線」という。さらに細かく見ると、1本のラインは極小サイズの光の点が高速移動することで表現されている。 走査線による画面表示の仕組み 従来からのアナログテレビ放送が採用するNTSC方式におけるSD映像は1フレームの走査線が525本(有効走査線数約480本)、 デジタル放送のHD映像は走査線が1125本(有効走査線数1080本)だ。いい方を変えると、SD映像は1フレームを縦方向に525分割、HD映像は1125分割して映していることになる。 当然、走査線が多いHD映像のほうが、映像をより細かく表現できる。 実際にディスプレイ機器では、画面上端で1本目の走査線が左から右に描かれ、その後に2本目の走査線が左から右に描かれる。3本目以降の走査線も同じで、 このように画面の上端から下端まで細切れにされた映像が1本ずつ描画される仕組みだ。 走査線を描画する方式には「インターレース方式(飛び越し走査方式)」と「プログレッシブ方式(順次走査方式)」の2つがあり、走査線を描く順序が異なる。 ちなみに、少し昔のPC業界を中心に「ノンインターレース」という呼び方もあったが、「ノンインターレース≒プログレッシブ」であり、現在ではプログレッシブの呼称が一般的だ。 ・インターレース方式 インターレース方式では通常、映像1フレームの走査線を2つのフィールドに分けて伝送する。 この際、1、3、5……と奇数番号の走査線を伝送するフィールドは「奇数フィールド」、0、2、4……と偶数番号の走査線を伝送するフィールドは「偶数フィールド」と一般に呼ばれる。 奇数フィールドと偶数フィールドは交互に伝送され、ディスプレイ機器でも奇数/偶数フィールドが交互に表示される。 つまり、奇数/偶数フィールドの1組で動画の1フレームを描き出しているのだ。NTSCにおけるフィールド伝送速度は「1/60秒」となっており、1秒間に60フィールド(30フレーム)の 静止画が目にも止まらぬ速さで書き替えられることで、人間の目には映像が動いているように見える。 そもそもインターレース方式は、データの伝送量を抑えながら、描画回数を増やして、高解像度の映像を作り出す技術だ。 電子線を走査して画面表示するブラウン管テレビのために開発された仕組みなので、原理的に1画面を一度に表示できる固定画素方式の液晶ディスプレイ/テレビには適していない。 現在のテレビ放送やDVDタイトルなどは、基本的にインターレース方式で映像を伝送している。 インターレース方式による映像表示のイメージ。2つのフィールドを組み合わせることで、1フレームの映像を作り出す ・プログレッシブ方式 対するプログレッシブ方式では、1本目の走査線から最後の走査線まで、上から下まで順番に伝送描画する。 インターレース方式と違って、1フレームを2枚のフィールドに分割することなく、一度に表示できるのが特徴だ。ただし、インターレース方式に比べて、伝送により多くの帯域を必要とし、 特にテレビ放送を中心とする家電分野では従来のNTSCとの互換性確保などの問題もあり、プログレッシブ方式は長い間採用されてこなかった (現在のBSデジタル放送やCSデジタル放送ではプログレッシブ方式も採用されている)。 一方、PC向けディスプレイでは1990年代初頭のCRT時代からプログレッシブ方式が主流になっている。 なお、固定画素方式というデバイスの特性上、液晶ディスプレイ/テレビにはプログレッシブ方式が向いている。 インターレース方式は不完全な2枚の映像を交互に表示して描画を行うため、ちらつきやにじみが発生しやすく、特に大画面ではこうした弱点が目立つこともある。 プログレッシブ方式であれば、1フレームで1枚の完全な映像が描画されるため、ちらつきやにじみを抑えた精細感のある画質を実現できる。このように表示が安定しているという利点もあり、 … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

同じ色のハズが設定1つで大違い――液晶ディスプレイの「色温度」を究める

そもそも「色」をなぜ「温度」で表すのか? 昨今のSAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイは、大半の製品がOSDメニューに「色温度」の調整項目を備えている。 液晶ディスプレイの発色は色温度の設定によってガラリと変わるので、映像を「適切な色」で表示したい場合、用途に応じて正しい色温度を選ぶことが必要だ。 初めに、色温度の意味を簡単に解説しよう。色温度とは「光の色」を表すのに使われる数値のこと。ディスプレイやカメラ、照明器具など、さまざまな製品で色の基準とされており、単位は絶対温度の「K」(ケルビン)で示される。 気温などを示す「℃」ではなく、一般にはなじみが薄い単位だが、基本的には以下の2点を覚えておけば問題ない。色温度、つまりケルビンの値が低いほど「白色」が赤みを帯び、色温度が高いほど「白色」が青みを帯びてくるということだ。 下表に、太陽光やさまざまな光源における色温度の目安を示した。色温度が低いほど「赤い光」、色温度が高いほど「青い光」になるのが何となくイメージできるだろう。 例えば、デジタル一眼レフカメラでマニュアル撮影を行っている人は、ホワイトバランスを「5000~5500K」に設定するケースが多いのではないだろうか。 日中の太陽光は色温度が「5000~5500K」といわれており、ホワイトバランスをこの数値に設定することで、見た目の雰囲気に近い発色で撮影できるのだ。 色温度のイメージ図。色温度が低くなるにつれて黄色から赤みがかった色に、高くなるにつれて青っぽい色に白色が変化する。 この図は特定条件の色温度を正確に示したものではなく、あくまで見え方のイメージである点に注意してほしい ところで、なぜ色を温度で表すのだろうか。それは、ある物体を高温で熱したときの「光の色」と「温度」の関係を採用しているからだ。 ここでは、色温度の技術的な定義にもごく簡単に触れておこう。まず第1に、外部からの熱や光を完全に吸収し、さらに放出可能な物体があるとする。 この物体を「黒体」あるいは「完全放射体」という(現実には存在しないとされている)。第2に、黒体は熱すると光を放射し、その光の波長/スペクトル(光の色)は黒体の温度によって変化する。 第3に、黒体の温度と放射する光の色を対応させると、ある「光の色」のときの「黒体の温度」が分かる。これを色温度と定義している。 どの物体も高温で熱すると、さまざまな光の色を放射するが、特定の色になる温度は物体によって異なる。そこで、理想的な物体として「黒体」を想定し、放射する光の色とそのときの温度を対応させて基準値としたわけだ。 何やら難しい話だが、液晶ディスプレイの色温度を調整するうえで、この定義まで理解する必要はない。詳細は物理学と数学の分野なので、興味があれば調べてみるとよいだろう。 液晶ディスプレイにおける色温度 冒頭で軽く触れたが、現行の液晶ディスプレイ製品の多くはOSDメニューで色温度を調整することが可能だ。当然ながらSAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイの色温度を低くすると画面全体が赤っぽくなり、色温度を高くすると青っぽくなっていく。 色温度の調整項目は製品によって異なり、「青系」や「赤系」、もしくは「寒色系」や「暖色系」などの言葉を選ぶものと、「6500K」や「9300K」といった数値で設定するものに大別できる。 色温度の選択肢が「青系」や「赤系」、「寒色系」や「暖色系」になっている場合、「赤系」や「暖色系」を選ぶと低い色温度、「青系」や「寒色系」を選ぶと高い色温度となる。 白色の見た目を感覚的に理解しやすいという利点はあるが、具体的なケルビン値が分からないため、特定の色温度に調整したい場合には不便だ。 液晶ディスプレイの画質を調整するうえで、色温度はケルビン値で細かく指定できると都合がよい。例えば、ナナオのSAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイでは、ほとんどのモデルで「14段階」(4000~10000Kまで500K単位、及び9300K)程度の調整ができる。 これは業界トップクラスの細かさだ。ほかにも色温度をケルビン値で指定できる液晶ディスプレイは存在するが、そのほとんどはOSDメニュー内の選択肢が少ない(5000/6500/9300Kの3種類など)。 ナナオの液晶ディスプレイは、大半の製品がOSDメニューから500K刻みで色温度を細かく調整できる(写真=左)。 さらにPC上でディスプレイの各種設定が行える付属ソフトウェア「ScreenManager Pro for LCD」を使えば、マウスで画面上のスライダーを動かすだけで手軽に色温度を調整することが可能だ(写真=右) それでは、なぜケルビン値で色温度を細かく調整できたほうがよいかというと、用途やシーンに応じて最適な色温度を選ぶ必要があるからだ。以下に主な具体例を挙げよう。 まずPCの一般用途やsRGB規格では、6500Kの色温度が基準だ。多くの液晶ディスプレイは、色温度として6500Kの設定が用意されている。 また、用途別の画質モードとして「sRGB」モードを搭載している製品では、こちらにセットすれば問題ないだろう。 色温度の設定が「青系」や「赤系」といった言葉である製品も、「標準」モードの色温度はだいたい6500K近辺に調整されていることが多い(正確性は欠くが)。ただし、ノートPCの液晶ディスプレイは高い色温度に固定されていることもある。 テレビなどの映像分野の場合、日本の放送規格(NTSC-J)では、慣習的に9300Kが基準となっている。PC環境の基準である6500Kと比べてだいぶ高い色温度なので、実はテレビの映像はかなり青っぽい。 ただし、大部分の人はテレビを見慣れていると思うので、実際はPC環境の画面を「赤っぽい」と感じるケースが多いだろう。9300K前後の色温度は「ムービー」などの画質モードとして選択できる製品もある。 … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

同じ色数でも画質が違うヒミツ――液晶ディスプレイの「最大表示色/LUT」に迫る

液晶ディスプレイの最大表示色は要注意 SAMSUNG LTM190M2-L31 液晶パネルディスプレイのカタログには、たいてい「最大表示色」の数が記されているが、この数値を気にする人はそれほど多くないだろう。 昨今はほとんどの製品が1600万色を超える膨大な色を表現でき、色数の少なさが不満になることはまずないからだ。しかし、この最大表示色には思わぬ落とし穴がある。 現在販売されているPC向け液晶ディスプレイは、PCから入力されるRGB各色8ビット(=合計24ビット)の発色数、つまりは「フルカラー」の映像信号を画面上できちんと描き分けることが求められる。 RGB各色8ビットの発色数とは約1677万色を意味する。その計算式は以下の通りだ。 ここで覚えておきたいのは2点だ。1点は「現在主流の液晶ディスプレイのすべてが約1677万色フルカラーを実現しているわけではないこと」、もう1点は「約1677万色フルカラーを実現する手法にも違いがあること」だ。 現在、単体で販売されている液晶ディスプレイの最大表示色と発色の手法には、主に3つのタイプがある。 本当の意味でのフルカラーを実現している SAMSUNG LTM190M2-L31 液晶パネルディスプレイは、RGB各色8ビットの発色を8ビット駆動の液晶パネルによって再現する、表の「1」に当たる製品だ。 これに対し、表の「2」や「3」は、いわゆる「疑似フルカラー」と呼ばれており、一般に製造コストを低く抑えられる半面、8ビット駆動の液晶パネルと比べて原理的に階調表現力で劣る。 写真は8ビット駆動、約1677万色表示の22型ワイル スペック表記においては、表「3」の約1619万色/約1620万色は数字が異なるので判別しやすいが、表「1」と「2」はどちらも約1677万色なのでカタログから見分けるのが難しい場合もある。 ただし、8ビット駆動の液晶パネルはそれが画質における優位点となるため、グラフィックス用途などにおいては注意して選択したい(RGB各色8ビットの合計で24ビットと表現される場合もある)。 SAMSUNG LTM190M2-L31 液晶パネルテレビや業務用の液晶ディスプレイには、RGB各色を10ビット駆動で表現する液晶パネルを採用した製品もある。理論上では、実に「約10億7374万1824色(約10億7300万色)」という発色性能を持つが、 10ビットの発色を扱えるグラフィックスアクセラレータやソフトウェアも必要になるため、PC業界ではまだまだ一般的ではない。 ここで、FRCについて簡単に解説しておこう。FRC(Frame Rate Control)とは、画面のフレーム書き換え/フレームレート、及び人間の目の残像効果を利用して、見かけ上の発色数を増やす仕組みだ。 例えば「白」と「赤」を交互に高速表示すると、人間の目には「ピンク」に見える。これと同じ理屈だ。 「6ビット駆動+FRC」の液晶パネルの場合、液晶パネル本来の発色数は「6ビット(2の6乗=64)の3乗(RGB各色)=26万2144色」しかない。FRCはRGB各色に対して機能し、液晶パネル本来の1色と1色の表示間隔を変化させることで、 その1色と1色の間に「3色」の疑似色を生み出す(4ビット駆動のFRC)。これにより、RGB各色で「(6ビット-1)×3=189色」の疑似色が追加される。 計算すると「(6ビット+189=253)の3乗(RGB各色)=1619万4277色」(≒約1619万色/約1620万色)となるわけだ。 さらに昨今では、FRCを発展させた技術を搭載した製品が増えている。従来のFRCを超える多ビットの駆動により、多階調の疑似色を生み出し、その中から「液晶ディスプレイのフルカラー」である8ビット(256階調)ぶんの階調を取り出し、約1677万色を実現するという。 ところで、8ビット駆動と6ビット駆動+FRCの画質差だが、実際はパネル以外の要素(画像制御ICの質など)が画質に与える影響も大きいため、製品を見比べても違いが分かりにくい場合がある。 照明を落とすなど環境光の影響を極力減らし、シャドウからハイライトまでリニアに変化するグラデーションパターンなどを表示すると、比較的違いが見えやすいだろう。この表示傾向は、静止画、動画、ゲームなどを問わない。 8ビット駆動によるフルカラー表示(左)と、6ビット駆動+FRCによる疑似フルカラー表示(右)のグラデーション表示例。これは傾向を分かりやすく強調したものだが、一般に8ビット駆動のほうが階調表現力が高い 8ビットを超えるルックアップテーブルの重要性 「6ビット駆動+FRCは8ビット駆動より階調表現力が劣る」と述べたが、8ビット駆動ならば発色や階調性が優秀とは一概にいえない。 液晶ディスプレイで階調表現力を向上させるには、「ルックアップテーブル」(以下、LUT)が重要な役割を果たす。 LUTとは、何らかの計算結果をあらかじめ格納しておく配列のことだ。あるシステムで定型的な計算処理が発生したとき、LUTの値を参照することで、計算処理を省略してシステム性能を高めることができる。 SAMSUNG LTM190M2-L31 液晶パネルディスプレイにおけるLUTとは、PC側からの入力信号(RGB各色8ビット)を演算して、液晶ディスプレイ側に適した出力信号(RGB各色8ビット)にマッピングする機能を示す。 安価な液晶ディスプレイはRGB各色8ビットのLUTだが、色再現性に注力した液晶ディスプレイはRGB各色10ビットや12ビットといった8ビット超の … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

16:10と16:9はどっちがいい?―「画面サイズ/解像度/アスペクト比」を整理する

LG LP097QX1-SPA1 液晶パネルディスプレイ講座IIの第3回では、液晶ディスプレイの画面サイズ、解像度、アスペクト比をまとめて解説しよう。この3要素には密接な関係があり、画面の見え方や使い勝手に大きな影響を与えるため、 ディスプレイ選びの基礎知識として押さえておきたい。ワイド化、大画面化、高解像度化で進んできた液晶ディスプレイだが、2008年後半ごろから少し違った流れが生まれている点にも注目だ。 画面サイズは紙をイメージして考えよう まずは、LG LP097QX1-SPA1 液晶パネルディスプレイ選びの基本となる画面サイズからチェックしていこう。ここ数年間で液晶ディスプレイの画面サイズは多様化しているが、コンシューマー向け製品を中心として、 その主流は17型か19型のスクエア画面から19型以上のワイド画面に移行している。 ワイド液晶ディスプレイの画面サイズは主に下表のような選択肢があり、画面サイズによって解像度が違ってくる。基本的に画面サイズが大きいほど高解像度になるが、 昨今は従来より画面サイズが小さくても高解像度を表示できる手ごろな製品が増え、「そこそこの画面サイズで高解像度」という新しい流れが生まれつつある状況だ。 ノートPC内蔵のワイド液晶ディスプレイでは13.3~17型程度の画面サイズが多いが、据え置きで使うワイド液晶ディスプレイの場合、19型未満の画面サイズの製品は少ない。 LG LP097QX1-SPA1 液晶パネルディスプレイでは、ただ漠然と予算や設置スペースとの兼ね合いで画面サイズを選んでしまいがちだが、いくつか選択のポイントを紹介したい。 テレビと同様、一般的に画面が大きいほど視認性は向上し、映像コンテンツを表示した際の臨場感も高まる。特にスクエア画面からワイド画面の液晶ディスプレイに乗り換える場合、 同じサイズ表記(~型)でもワイドのほうが縦の表示面積は小さくなるので、縦の表示面積が同等もしくは広くなるような画面サイズを狙いたいところだ。 また、テレビの画面サイズを考える際には部屋の間取りや視聴距離が大切な要素になるが、PC用のLG LP097QX1-SPA1 液晶パネルディスプレイは基本的に机上で使うため、どの画面サイズを選んでも視聴距離は大きく変わらない。 選択の1つの目安としては、紙サイズと比較するのが作業効率の面で分かりやすいだろう。下表に主な用紙のサイズをまとめたので、上に示した画面サイズの表示面積と併せて確認してみてほしい。 A3ノビとは業務印刷での位置合わせや裁断の目印となるトンボをA3の印刷領域の外側に打てるサイズだが、統一規格がなく用紙によりサイズが少し異なる 例えば、A4見開き(420×297ミリ)、つまりA3の書類を実寸で表示するには、最低でも22型ワイド以上の画面サイズが必要になる。 最近は21.5型程度のワイド画面でフルHD(1920×1080ドット)を表示できる高精細モデルも出てきたが、このサイズではA4見開きの実寸表示はできない。ちなみに、A4横サイズの実寸表示ならば、17型スクエア以上の画面サイズで対応できる。 最終的に「紙」に出力するデザインワークなどの用途では、A4見開きを実寸表示した状態で仕上がりのイメージを確認しつつ、ツールパレット類を画面端に並べられる作業領域が確保できる、24型以上のワイド液晶ディスプレイが便利だ。 一般的なオフィスワークでもA4見開きの書類を実寸で表示できることで、印刷時のイメージがつかみやすくなるというメリットがある。 左が29.8型ワイド画面の「FlexScan SX3031W-H」、中央が24.1型ワイド画面の「FlexScan SX2461W」、右が20.1型ワイド画面の「FlexScan S2031W」。 ワイド液晶ディスプレイの場合、画面サイズが大きくなると、奥行きはそれほど変わらないが、横幅はかなり広がる ワイド液晶ディスプレイの画面にA4用紙2枚(A3サイズ)を見開きの状態で置いてみた。左が29.8型ワイド画面の「FlexScan SX3031W-H」、中央が27型ワイド画面の「FlexScan SX2761W」、 右が24.1型ワイド画面の「FlexScan SX2461W」。いずれもA4見開きを楽々と実寸表示できるが、27型ワイド画面はA3ノビ、29.8型ワイド画面はさらに大きなB3を実寸表示しても表示領域が十分余る 左が22型ワイド画面の「ColorEdge CG222W」、中央が20.1型ワイド画面の「FlexScan S2031W」、右が17型スクエア画面の「FlexScan S1731」にA4用紙を配置した例。 … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

DisplayPortからD-Subまで――液晶ディスプレイの「映像入力インタフェース」を網羅する

液晶ディスプレイ講座IIの第2回では、液晶ディスプレイに搭載される映像入力インタフェースを取り上げる。 新しい世代のインタフェースが登場し、複数の異なるインタフェースを装備した液晶ディスプレイも増えてきた。それぞれの特徴を知り、接続する機器によって上手に使い分けることで、画質や使い勝手が変わってくるはずだ。 LENOVO G570 液晶パネルディスプレイが備える多様な映像入力インタフェース より高解像度の表示環境を望むニーズや、ハイビジョン対応機器の普及を背景として、液晶ディスプレイに搭載される映像入力インタフェース(以下、インタフェース)の種類は増えつつある。 特に入力系統を複数備えたLENOVO G570 液晶パネルディスプレイでは、どの端子に何を接続すべきなのか、迷ってしまう人も少なくないだろう。今回は現在主流のインタフェースを順に解説するが、まずはどのような種類があるのかをざっと整理しておこう。 ナナオのAV入力対応24.1型ワイド液晶ディスプレイ「FlexScan HD2452W」の背面。さまざまなインタフェースが搭載されている PC向けLENOVO G570 液晶パネルディスプレイのインタフェースは、CRT時代から続くアナログ方式と後発のデジタル方式の2種類に分けられる。 アナログ方式の場合、 PC内部でデジタル信号をアナログ信号に変換して出力し、それを受け取った液晶ディスプレイが再度デジタル信号に変換して表示するという手間がかかり、 表示の過程で画質の劣化がともなう(画質はアナログからデジタルへ変換する回路の品質にも依存するが)。これに対し、デジタル方式の場合、デジタル信号のままデータを伝送できるため、画質面で有利になる。 また、液晶ディスプレイのインタフェースは接続する機器の違いによって、PC入力用とAV(Audio/Visual)入力用に大別できる。 PC 入力は、アナログ接続のD-Sub、デジタル接続のDVI-D、アナログ/デジタル両対応のDVI-I、デジタル接続の新世代インタフェースとなる HDMIとDisplayPort、以上の5種類を覚えておけばよいだろう。 そのほか、USBを利用してPCのRGB信号を入出力するアダプタ装置や、映像入力インタフェースにUSBを採用した液晶ディスプレイも登場している。 AV入力はコンポジット、S-Video、コンポーネント、D1~5、そしてHDMIといったインタフェースが主流だ。 このうち新しい規格である HDMIのみデジタル接続で、あとはすべてアナログ接続となる。AV入力の場合もPCと同様、一般的にはデジタル接続のHDMIのほうがアナログ接続の各種インタフェースよりも画質面で有利だ。 ちなみにHDMIはもともとAV入出力用のインタフェースだが、規格上ではPCの入出力もサポートされている。 ただし、HDMI端子を持ったLENOVO G570 液晶パネルディスプレイでも、PC入力を正式にサポートした製品と、(映るかどうかは別として)正式には非サポートの製品がある。 スタンダードなPC用インタフェース「D-Sub/DVI」 現在のPC環境で標準的なインタフェースとなっているのはD-SubとDVIだ。 D-Subから解説すると、正式には「D-subminiature」といい、ディスプレイ専用のコネクタではない。シリアルポート、パラレルポート、SCSIのコネクタなどにも使用され、用途によってコネクタのピン数が異なる。 ただし、これらの接続規格は現在の一般的な個人向けPCではほとんど使われなくなった(大半がUSBに移行した)。 ディスプレイ用インタフェースとしてのD-Subは「VGA端子」とも呼ばれ、古くから存在しているアナログ接続の規格である。 コネクタは15本のピンが3列に並ぶ「DE-15コネクタ」だが、「ミニD-Sub 15ピン」や「D-Sub 15ピン」という呼び方が一般的だ(使用しないピンを省略したコネクタもある)。 現時点でD-Subは最も汎用的なディスプレイインタフェースであり、非常に多くのPCや液晶ディスプレイが対応している。 ディスプレイ側に搭載されるD-Subのメスコネクタ(写真=左)。ケーブル側に搭載されるD-Subのオスコネクタ(写真=中央)。D-Subのケーブルはコネクタの両脇に手回し式のネジがあり、不意の脱落を防止できる(写真=右) 次にDVI(Digital … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment

大事なのは”正しい色”を表示できること――液晶ディスプレイの「色域」を理解しよう

今回からスタートする「液晶ディスプレイ講座II」では、多数のSAMSUNG LTN141XB-L04 ノート液晶パネルディスプレイから自分に最適な1台を選び出すために知っておきたいポイントを解説していく。 第1回のテーマは「色域」にスポットを当てよう。最近の液晶ディスプレイでは「広色域」がトレンドになっているが、誤解を招きやすいキーワードでもあるからだ。 液晶ディスプレイの色域を正しく理解して、製品選びや日々の使用、調整に役立ててほしい。 そもそも色域とは何か? 色域とは、人間の目で認識可能な色の範囲(可視領域)の中で、さらに特定の色の範囲を定めたものだ。 デジタルカメラやスキャナ、ディスプレイ、プリンタなど、カラーイメージング機器にはさまざまなものがあるが、再現できる色の範囲はすべて異なるため、それらを明らかにし、 さらには使用する機器間で色のすりあわせを行うために、色域が決められている。 色域を分かりやすく表現(図示)する手法にはいくつかあるが、ディスプレイ製品ではCIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系のxy色度図が使われることが多い。 xy色度図は可視領域の色を数値に置き換え、色座標としてグラフ化したものだ。下記のxy色度図においては、点線で囲まれた逆U字型の部分が、人間が肉眼で認識可能とされる色の範囲を指す。 色域にはいろいろな規格があり、PC関連では、sRGB、Adobe RGB、NTSCの3つの規格がよく登場する。各規格で定義された色域は、xy色度図上の三角形で示される。 RGBの頂点座標を定め、それを直線で結んだ三角形だ。三角形の面積が大きいほど、多くの色を表現できる規格と考えればよい。液晶ディスプレイに当てはめて考えると、大きな三角形を描く色域に対応した製品ほど、画面上で再現できる色の範囲が広いということになる。 CIE XYZ表色系のxy色度図。点線で囲まれた部分が、人間が肉眼で視認できる色の範囲を示す。色域を定めた規格のsRGB、Adobe RGB、NTSCなどの色の範囲は、 RGBの頂点座標を結んだ三角形で表される。 SAMSUNG LTN141XB-L04 ノート液晶パネルディスプレイの「ハードウェア」としての色域も同様の三角形で図示できるが、その色域を超える色は画面上で再現(表示)できない。   PC関連で標準的な色域となっているのは、IEC(国際電気標準会議)が1998年に作成した国際規格の「sRGB」だ。 sRGBは Windows環境における標準の色域として定着しており、たいていの場合、 SAMSUNG LTN141XB-L04 ノート液晶パネルディスプレイやプリンタ、デジタルカメラ、各種のアプリケーションなどは、sRGBの色域を違和感なく再現できるように設計されている。 画像データを入出力する機器やアプリケーションをsRGBに対応させることで、入力時と出力時の色の差異を小さくすることが可能だ。 ただ、xy色度図を見れば分かるように、sRGBは表現可能な色の範囲が狭く、特に高彩度な領域の色を扱えない。デジタルカメラやプリンタの進化により、sRGBの色域を超える鮮やかな色を再現できる機器が一般に普及したこともあり、 昨今はsRGBより広い色域を持つ「Adobe RGB」規格がクローズアップされてきている。Adobe RGBはsRGBと比較して、特にGの領域が広いこと、つまりより鮮やかな緑色を表現できることが特徴だ。 Adobe RGBは、フォトレタッチソフトのPhotoshopシリーズでおなじみのアドビシステムズによって1998年に定義された。sRGBのような国際規格ではないが、同社のグラフィックス関連アプリケーションの高いシェアを背景に、 プロフェッショナルのカラーイメージング環境、及び出版/印刷の分野などでは、事実上のデファクトスタンダードになっている。液晶ディスプレイでも、Adobe RGBの色域をほとんど再現できる製品が増えつつある状況だ。 なお、「NTSC」はアメリカの国家テレビ標準化委員会が作成した色域で、アナログテレビ方式の色域規格だ。表現可能な色の範囲はAdobe RGBに近いが、RとBの値が少しずれている。sRGBの色域はNTSCと比較すると、72%程度だ。 映像制作の現場などではNTSCの色域を再現できるディスプレイが要求されるが、個人レベルや静止画ベースの用途ではさして重要ではない。静止画を扱う … Continue reading

Posted in 液晶パネル | Tagged | Leave a comment