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輝度とコントラスト比は高いほど良いのか?

輝度とコントラスト比の意味 はじめに「輝度」と「コントラスト比」の意味を簡単にまとめておく。 輝度は画面の明るさで、単位は「cd/m2」(カンデラ 毎 平方メートル)だ。数字が大きいほど画面が明るいと考えておけばよい。 コントラスト比は、画面内の「白(最大輝度)」と「黒(最小輝度)」の輝度比だ。表記は「500:1」などとなり、左側の「500」が白、右側の「1」が黒を示す。 ここで注意したいのは、コントラスト比はあくまで「比率」であることだ。最大輝度を高くしても、最小輝度を低くしても、コントラスト比は向上する。 例えば、最大輝度が500cd/m2で最小輝度が1cd/m2の場合と、最大輝度が250cd/m2で最小輝度が0.5cd/m2の場合、両方ともコントラスト比は「500:1」となる。 ただし、画質面でどちらが有利であるとは一概には言えない。環境光や用途、好みで変わるからだ。 なお、SAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイの輝度とコントラスト比を決める要素としては、バックライトとその配置方法や、駆動方式(TN系/VA系/IPS系)、 RGBカラーフィルタ、偏光フィルタなどがある。 ただし、製品を選ぶときに考慮できるのは駆動方式くらいで、現在はTN系がもっとも多く、次にVA系、 IPS系となっている。駆動方式の詳細は省くが、構造的にコントラスト比を高くしやすいのは、VA系、TN系、IPS系の順である。 輝度とコントラスト比は高いほど良い? では、輝度とコントラスト比は高ければ高いほど良いのだろうか。 まず輝度についてだが、高ければ良いとは限らない。輝度の高低が画面の見やすさに影響するのは事実だが、画面の見やすさは輝度以外にも、人間の目から画面までの距離、視力、環境光(周辺の明るさ)にも左右される。 高輝度の長所のひとつは、明るい室内でも、遠くの位置から画面の文字やアイコンをしっかり視認できる点である。だが、PC用の液晶ディスプレイの場合は、目から画面までの距離は一般的に50センチ前後。 これくらいの距離では、ビジネスアプリケーションでも動画/静止画でも、それほどの輝度は必要なく、SAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイを最大輝度にすると、明るすぎて目の負担が大きくなる。このため、普段は輝度を低くして使っている人も多い。 ちなみに、TCO’03規格における要求輝度は150cd/m2、液晶ディスプレイのエルゴノミック基準を定めたISO13406規格では最低35cd/m2、明るい環境では100cd/m2以上が推奨されている。 sRGBの規定でも、CRTディスプレイの輝度は80cd/m2で、液晶ディスプレイもこの基準に沿っている(sRGBでは液晶ディスプレイの明確な輝度は定められていない)。 一昔前の高級17インチCRTディスプレイの輝度が100~120cd/m2程度であったことを考えると、現在の液晶ディスプレイがいかに高輝度であるかがわかるだろう。 最近は高輝度を謳った液晶ディスプレイも増えているが、これは液晶テレビの影響が大きい。液晶テレビにはリビングなど比較的明るい場所での視認性が求められるため、高い輝度が必要だからだ。 液晶テレビの場合、500cd/m2クラスの輝度を持った製品が多い。 PC用の液晶ディスプレイでも高輝度だと動画がきれいと言われるが、先述したように環境光と画面までの距離でかなり違ってくる。 家庭の一般的な蛍光灯の下で、画面までの距離が50センチ前後なら、最大輝度は250~300cd/m2もあれば十分だろう。 続いてコントラスト比だが、基本的には高い方が良い。コントラスト比が高いと画面にメリハリがつき、くっきりはっきりした画質になる。一般的な SAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイでは、高いコントラスト比のデメリットは特にない。 ただ、ユーザーの視覚的な問題として、コントラスト比が高いと画面がギラギラしたように感じて好きになれないという人もいるだろう。 1000:1のコントラスト比を備え、引き締まった黒と深みのある色を表示できるナナオの17インチ液晶ディスプレイ「FlexScan S170」 輝度/コントラスト比と色の階調性は関連性があるのか 輝度とコントラスト比が色の階調性に与える影響は、製品によって異なる。 輝度から述べると、液晶ディスプレイ内部のガンマカーブがしっかり調整された製品であれば、輝度を変更しても階調は保たれる。 一方、ガンマカーブがきちんと調整されていない低品質な製品の場合は、一部の階調が薄く紫を帯びたり、青めになってしまう。 … Continue reading

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同じ色のハズが設定1つで大違い――液晶ディスプレイの「色温度」を究める

そもそも「色」をなぜ「温度」で表すのか? 昨今のSAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイは、大半の製品がOSDメニューに「色温度」の調整項目を備えている。 液晶ディスプレイの発色は色温度の設定によってガラリと変わるので、映像を「適切な色」で表示したい場合、用途に応じて正しい色温度を選ぶことが必要だ。 初めに、色温度の意味を簡単に解説しよう。色温度とは「光の色」を表すのに使われる数値のこと。ディスプレイやカメラ、照明器具など、さまざまな製品で色の基準とされており、単位は絶対温度の「K」(ケルビン)で示される。 気温などを示す「℃」ではなく、一般にはなじみが薄い単位だが、基本的には以下の2点を覚えておけば問題ない。色温度、つまりケルビンの値が低いほど「白色」が赤みを帯び、色温度が高いほど「白色」が青みを帯びてくるということだ。 下表に、太陽光やさまざまな光源における色温度の目安を示した。色温度が低いほど「赤い光」、色温度が高いほど「青い光」になるのが何となくイメージできるだろう。 例えば、デジタル一眼レフカメラでマニュアル撮影を行っている人は、ホワイトバランスを「5000~5500K」に設定するケースが多いのではないだろうか。 日中の太陽光は色温度が「5000~5500K」といわれており、ホワイトバランスをこの数値に設定することで、見た目の雰囲気に近い発色で撮影できるのだ。 色温度のイメージ図。色温度が低くなるにつれて黄色から赤みがかった色に、高くなるにつれて青っぽい色に白色が変化する。 この図は特定条件の色温度を正確に示したものではなく、あくまで見え方のイメージである点に注意してほしい ところで、なぜ色を温度で表すのだろうか。それは、ある物体を高温で熱したときの「光の色」と「温度」の関係を採用しているからだ。 ここでは、色温度の技術的な定義にもごく簡単に触れておこう。まず第1に、外部からの熱や光を完全に吸収し、さらに放出可能な物体があるとする。 この物体を「黒体」あるいは「完全放射体」という(現実には存在しないとされている)。第2に、黒体は熱すると光を放射し、その光の波長/スペクトル(光の色)は黒体の温度によって変化する。 第3に、黒体の温度と放射する光の色を対応させると、ある「光の色」のときの「黒体の温度」が分かる。これを色温度と定義している。 どの物体も高温で熱すると、さまざまな光の色を放射するが、特定の色になる温度は物体によって異なる。そこで、理想的な物体として「黒体」を想定し、放射する光の色とそのときの温度を対応させて基準値としたわけだ。 何やら難しい話だが、液晶ディスプレイの色温度を調整するうえで、この定義まで理解する必要はない。詳細は物理学と数学の分野なので、興味があれば調べてみるとよいだろう。 液晶ディスプレイにおける色温度 冒頭で軽く触れたが、現行の液晶ディスプレイ製品の多くはOSDメニューで色温度を調整することが可能だ。当然ながらSAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイの色温度を低くすると画面全体が赤っぽくなり、色温度を高くすると青っぽくなっていく。 色温度の調整項目は製品によって異なり、「青系」や「赤系」、もしくは「寒色系」や「暖色系」などの言葉を選ぶものと、「6500K」や「9300K」といった数値で設定するものに大別できる。 色温度の選択肢が「青系」や「赤系」、「寒色系」や「暖色系」になっている場合、「赤系」や「暖色系」を選ぶと低い色温度、「青系」や「寒色系」を選ぶと高い色温度となる。 白色の見た目を感覚的に理解しやすいという利点はあるが、具体的なケルビン値が分からないため、特定の色温度に調整したい場合には不便だ。 液晶ディスプレイの画質を調整するうえで、色温度はケルビン値で細かく指定できると都合がよい。例えば、ナナオのSAMSUNG LTM220M1-L01 液晶パネルディスプレイでは、ほとんどのモデルで「14段階」(4000~10000Kまで500K単位、及び9300K)程度の調整ができる。 これは業界トップクラスの細かさだ。ほかにも色温度をケルビン値で指定できる液晶ディスプレイは存在するが、そのほとんどはOSDメニュー内の選択肢が少ない(5000/6500/9300Kの3種類など)。 ナナオの液晶ディスプレイは、大半の製品がOSDメニューから500K刻みで色温度を細かく調整できる(写真=左)。 さらにPC上でディスプレイの各種設定が行える付属ソフトウェア「ScreenManager Pro for LCD」を使えば、マウスで画面上のスライダーを動かすだけで手軽に色温度を調整することが可能だ(写真=右) それでは、なぜケルビン値で色温度を細かく調整できたほうがよいかというと、用途やシーンに応じて最適な色温度を選ぶ必要があるからだ。以下に主な具体例を挙げよう。 まずPCの一般用途やsRGB規格では、6500Kの色温度が基準だ。多くの液晶ディスプレイは、色温度として6500Kの設定が用意されている。 また、用途別の画質モードとして「sRGB」モードを搭載している製品では、こちらにセットすれば問題ないだろう。 色温度の設定が「青系」や「赤系」といった言葉である製品も、「標準」モードの色温度はだいたい6500K近辺に調整されていることが多い(正確性は欠くが)。ただし、ノートPCの液晶ディスプレイは高い色温度に固定されていることもある。 テレビなどの映像分野の場合、日本の放送規格(NTSC-J)では、慣習的に9300Kが基準となっている。PC環境の基準である6500Kと比べてだいぶ高い色温度なので、実はテレビの映像はかなり青っぽい。 ただし、大部分の人はテレビを見慣れていると思うので、実際はPC環境の画面を「赤っぽい」と感じるケースが多いだろう。9300K前後の色温度は「ムービー」などの画質モードとして選択できる製品もある。 … Continue reading

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