正規品電源ユニットの規格

電源ユニットの規格

規格一覧

電源ユニットは、サイズ等の違いにより、幾つかの規格に分かれています。PC ケースに合った規格の電源ユニットを選ばないと搭載できないので注意が必要です。

ATX
デスクトップパソコン用電源ユニットの主流の規格でしたが、今は後継となる ATX 12V へと移行し、あまり見られない規格となっています。ただし、ATX 12V も含めて、ATX 規格の PC ケースに搭載される電源ユニットを総称して ATX 規格の電源ユニットと表現される場合もあります。主にフルタワーやミドルタワー等の大きいサイズのタワー型パソコンに搭載されます。
ATX 12V
最もよく見られる電源ユニットの規格です。ATX と大きく違う点は、CPU への補助的電力を供給する ATX 12V コネクタがある点です。バージョンによって、さらに分かれ、今の新しいバージョンは、ATX 12V ver2.3 です。主にフルタワーやミドルタワー等の大きいサイズのタワー型パソコンに搭載されます。
EPS 12V
ATX 12V と同じくらいよく見られる電源ユニットの規格です。ATX 12V をパワーアップしたようなものであり、一般的に ATX 12V の規格の電源ユニットより、価格が高めです。また、EPS 12V の規格の電源ユニットは、どちらかと言うと、サーバーやワークステーション向けであり、個人向けパソコンであれば、よほど大容量の電力が必要で無い限り、 ATX 12V を選ぶのが基本です。主にフルタワーやミドルタワー等の大きいサイズのタワー型パソコンに搭載されます。また、最近の電源ユニットは、この EPS 12V と ATX 12V の両者に対応した製品が多いです。
SFX
デスクトップパソコンタワー型の小型サイズ(ミニタワー、マイクロタワー)のパソコンや、デスクトップパソコンキューブ型によく搭載されます。Micro ATX 用電源とも表現されます。
Flex ATX
ATX より小型化した規格で、デスクトップパソコン省スペース型によく搭載されます。販売されているこの規格の電源ユニットは少ないです。

規格のバージョンの違い

それぞれの電源ユニットの規格には、バージョンの違いによって分かれていますが、バージョンは違っても、規格は同じですので、サイズや接続方法など、基本 的な部分に変更はありません。バージョンが新しくなると、以前のバージョンの問題点などが改善されているので、できるだけ新しいバージョンの規格の電源ユ ニットを選ぶのがおすすめです。

総出力ワット数

総出力ワットから、電源ユニットの最大供給電力がわかります。

規格が ATX 12V や EPS 12V の電源ユニットは、少なくても 400W 以上はあるのが一般的で、SFX や Flex ATX の場合は、200W ~ 300W はあるのが標準です。

パソコン全体の消費電力が、この総出力ワット以内であれば、問題ありませんが、超えてしまうと、パソコンの動作の不安定性、正常に起動しない等のトラブル の原因になります。よって、総出力ワット数は、余裕があるものを選ぶ必要があります。特に高性能な CPU やビデオカードを搭載しているパソコンに装着する電源ユニットを探すときは、総出力ワットが大きい電源ユニットを選ぶ事が重要です。

パソコン全体の消費電力を調べるのは、結構大変なので、ショップブランド(オリジナルパソコン)を販売しているパソコンショップのパソコンの仕様を参考にして、必要な電源ユニット総出力ワットを決めるのが簡単です。

騒音レベル

静音性を重視するなら

電源ユニットは、パソコンから発生する騒音源の一つです。電源ユニットにある冷却用ファンの音や振動音が原因ですが、電源ユニットによっては、ヒートシンクを用いてファンレスを実現したり、特殊な素材や部品を用いて振動音を抑えています。

騒音レベルが、単位 dB(デシベル)を使って数値で表記されていれば、静かさがわかりますが、どの電源ユニットにも書かれているとは限りません。もし書かれていた場合は、20 dB 台であれば静音性を重視した電源ユニットと言えます。

特に総出力ワット数が多い電源ユニットほど、発熱量が多くなり、冷却ファンなどによる騒音レベルが高くなりやすいですので、総出力ワットが大きい電源ユ ニットを選ぶときは、表記されていれば騒音レベルを確認し、電源ユニットの特徴が記載されている仕様が見られるのであれば、冷却システムに工夫をし、静音 性を重視しているかについても注目するのがおすすめです。

コネクタ数

電源ユニットには、マザーボードなどの各 PC パーツと接続するためのコネクタが備わっています。規格が同一であれば、備わっているコネクタの種類は、どの電源ユニットも同じようなものですが、電源ユ ニットによっては、あるコネクタが備わっていなかったり、あるコネクタの数が少なかったりしますので、自分にとって必要なコネクタの種類があるのか、また コネクタの数は十分か確認する必要があります。

また、パソコンに搭載されていた電源ユニットの故障などで、交換用の電源ユニットを探す場合は、パソコンに搭載されていた電源ユニットで使われていたコネ クタが、全て備わっている電源ユニットを選ぶ必要があります。もし、パソコンに搭載されていた電源ユニットに、独自のコネクタが備わって使われていたので あれば、市販されている電源ユニットで代用するのが難しくなります。

コネクタ名 詳細
メインコネクタ(24 ピン) マザーボードに接続するためのコネクタです。
メインコネクタ(20 ピン) マザーボードに接続するためのコネクタです。最近の新しいマザーボードは、たい てい 24 ピンのメインコネクタに対応していますが、20 ピンのメインコネクタにも対応しています。よって、電源ユニットに、メインコネクタ(20 ピン)しかなくても、24 ピンのコネクタに対応したマザーボードに使えます。
ATX 12V コネクタ
(CPU 補助コネクタ(4 ピン))
多くの電力を消費する CPU のためのコネクタです。
EPS 12V コネクタ
(CPU 補助コネクタ(8 ピン))
多くの電力を消費する CPU のためのコネクタです。
6 ピン + 2 ピン PCI Express 用コネクタ 高性能なビデオカード用のコネクタです。性能の高いビデオカードは、8 ピンになっているので、8 ピンの高性能なビデオカードを使用するのであれば、必要です。
6 ピン PCI Express 用コネクタ ビデオカード用のコネクタです。たいていのビデオカードは、6 ピンですので、ビデオカードへの電力供給は、こちらがよく使われます。
シリアル ATA 用コネクタ ハードディスクや光学ドライブ用のコネクタです。
ペリフェラルコネクタ ハードディスクや光学ドライブ用のコネクタです。
FDD コネクタ フロッピーディスクドライブ用のコネクタです。フロッピー自体が、あまり使われなくなったので、このコネクタもあまり使われなくなっています。

80PLUS

80PLUS とは

電源ユニットは、製品によって交流から直流の変換効率が異なっています。変換効率が高いほど、無駄な消費電力と発熱を抑えられます。この変換効率が80% 以上の電源ユニットに与えられる認証が、80PLUS です。80PLUS の認証を受けた電源ユニットには、本体や製品の梱包箱に 80PLUS のロゴが記載されたラベルが貼られています。

80PLUS のメリット

必ず 80PLUS 認証電源ユニットを選ぶ必要はありませんが、80PLUS の電源ユニットを選べば、電気代の節約や低発熱の恩恵による静音環境、熱の劣化が少なくなるといったメリットがあります。電源ユニットの品質も重視して選 ぶなら 80PLUS 認証電源ユニットがおすすめです。

80 PLUS ランクとは

同じ 80PLUS でも、変換効率の値によってランクが付けられています。電源の負荷率 20%、50%、100% それぞれにおいて変換効率を測定し、測定結果によってランクが決まります。以下は、クリアしなければならない各ランクの変換効率の値です。下へ行くほどラ ンクが高くなります。変換効率の値は、左から電源負荷率 20%、50%、100% における値となります。

80 PLUS ランク 変換効率
(電源負荷率 20% / 50% / 100%)
80 PLUS スタンダード 80% / 80% / 80%
80 PLUS ブロンズ 82% / 85% / 82%
80 PLUS シルバー 85% / 88% / 85%
80 PLUS ゴールド 87% / 90% / 87%
80 PLUS プラチナ 90% / 92% / 89%

ランクが高い電源ユニットの製品は少なく、ランクが高いと価格が高くなりますので選びづらいですが、特に長時間電源ユニットを使う場合は、変換効率の差は 結果的に電気代に大きく影響してきます。また、発熱による劣化を抑える効果も無視できません。そのため、特にパソコンを長時間使用する予定の方は、できる だけ 80PLUS のランクが高い電源ユニットを選ぶのがおすすめです。

コンデンサ

電源ユニットの寿命は、コンデンサの寿命

電源ユニットには、コンデンサが使われています。コンデンサは、電圧を一定にする役割があり、必要不可欠な部品です。コンデンサには様々な種類があります が、電源ユニットには、中身に電解液が入った電解コンデンサが使われており、使用に伴い劣化していきます。また、使用環境の温度によって劣化の速さが異な り、寿命が変わってくる特徴があります。

電源ユニットの寿命はコンデンサの寿命と同じと言っていいくらいであり、電源ユニットに高品質な耐久性が高いコンデンサが使われている方が望ましいです。

品質に定評がある日本製コンデンサ

コンデンサは、日本に限らず、他の国のメーカーでも製造されていますが、特に日本製のコンデンサの品質の高さには定評があります。日本のものづくりの強みが発揮し、日本製のコンデンサは、電源ユニットに限らず様々な PC パーツに使われています。

もし、品質の高さを重視して電源ユニットを選ぶなら、日本製コンデンサが使われているかどうかは、確認しておいた方が良いです。ただし、いくらコンデンサ の品質が高くても、コンデンサ以外の部品の品質が悪ければ、その部品が原因で早い寿命を迎えてしまうかもしれませんし、一部だけ日本製コンデンサが使われ ているだけなのに、日本製コンデンサ使用を売り文句にしている電源ユニットもありますので、参考程度にしておく方が良いです。

推定寿命の長さに期待できる105℃電解コンデンサ

電解コンデンサには、耐久温度別に85℃電解コンデンサと105℃電解コンデンサの2種類があります。85℃や105℃といった高温な環境でパソコン(電 源ユニット)は使われる事はまずないので、どちらでも良さそうですが、電解コンデンサは温度による劣化が主因であるため、寿命時間はアレニウスの法則に従 う事が知られています。

アレニウスの法則は、使用環境の温度が10℃下がるごとに寿命時間が2倍になるという法則であり、85℃電解コンデンサの仕様で、耐久温度85℃における 寿命時間が1000時間と保証されているのであれば、75℃で2000時間、65℃で4000時間と寿命時間を推定できます。

105℃電解コンデンサの仕様で、耐久温度105℃における寿命時間が1000時間と保証されているのであれば、同様に95℃で2000時間、85℃で4000時間、75℃で8000時間と寿命時間を推定できます。

耐久温度において保証されている寿命時間はコンデンサによって異なり、アレニウスの法則に従って推定通りに寿命時間が延びる事が保証される訳ではありませ んが、同じ使用環境の温度でパソコン(電源ユニット)を使うなら、105℃電解コンデンサの方が長寿命である事が期待できます。

もし、パソコン(電源ユニット)を、温度が高い環境(冷房が効いていない夏場の部屋等)で使用したり、発熱量が高い高性能なパソコンとして電源ユニットを使用するなら、105℃電解コンデンサが使われている電源ユニットを選ぶのが望ましいです。

おすすめ電源ユニット販売店

電源ユニットは、ショップブランド(オリジナルパソコン)や PC パーツを販売しているパソコンショップで売られています。そのようなショップでは、販売している電源ユニットの種類が多く、価格が比較的安いです。

以下は、PC パーツの販売に力を入れ、電源ユニットの購入におすすめなパソコンショップの一覧です。

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