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バッテリー上がり対策の基礎知識

エンジンルームにバッテリーが見当たらない!? 最近のクルマではエンジンルームを開けてみても、すぐにバッテリーが見当たらないことがよくあるのです 前回の記事ではバッテリーが上がった時の一般的な対処法などをご紹介しましたが、実際の作業にはもう少し応用が必要になることもあります。そこで今回は、バッテリー上がり対策法の補足的な内容とバッテリーが上った後のメンテナンス法などをご紹介したいと思います。 意 外かもしれませんが、バッテリー上がりを起こし、ブースターケーブルを繋ごうとボンネットを開けてみてもどこにバッテリーがあるのか分からない、というこ とがあるのです。バッテリーぐらい見分けられる、と仰る方も多いと思いますが、実は最近のクルマではバッテリーがエンジンルーム内に設置されていないこと があります。これはスポーツカーや高級車などに多くみられる例ですが、重量物であるバッテリーをなるべくエンジンとは離れた所に置くことで、クルマの重量 バランスを向上させたり、温度変化によるバッテリー性能の低下を防ぐための措置です。 またミニバンやワンボックスカーのようにエンジン ルームが極端に狭い車種では、現実的にエンジンルーム内にバッテリーを設置することができず、例えば室内の床下などにバッテリーが備えられているケースも あります。また最近では、見栄えなどの観点からエンジン上部に樹脂製のカバーを装着するクルマも多く、エンジンルームにバッテリーが設置されているにも関 わらず、パッと見ただけではどこにバッテリーがあるのか分らないこともあるのです。 そのため、できれば事前に自分のクルマのエンジンルー ムなどをチェックしておき、どこにバッテリーが設置されているかを確認しておけば、いざというときに困らずにすむはずです。エンジンルームを見渡してみ て、どこにバッテリーがあるのか分らない場合は、まずはクルマの取扱説明書を開いてみることをお薦めします。親切なメーカーであれば、バッテリーの位置が 分かりにくい車種では、設置位置などの情報が必ず記載されているからです。 ではバッテリーが特殊な位置に設置されているクルマの作業例をご紹介します バッテリーがエンジンルームにない場合の作業例 バッテリーがアクセスしにくい位置に設置されているクルマでは、ジャンプスタート用の端子がエンジンルームに用意されていることもあります バッ テリーがエンジンルーム内に設置されていないクルマでは、前述のフロア下以外にも、トランクルームの床下、またリアシートの下にバッテリーが設置されてい る例もあります。トランクルームに設置されている場合は、多くの場合床下をめくれば簡単にバッテリーにアクセスできるようになっていますが、問題はリア シート下など、一般のユーザーが手軽にアクセスできないケースです。 写真のクルマでは、+と表記された赤いカバーを開けるとプラス端子が現れます 実 はこうしたクルマの場合、エンジンルーム内にブースターケーブルを繋ぎ、ジャンプスタートをするための端子が備えられていることがあります。詳しくは各ク ルマの取扱説明書で確認していただければと思いますが、大抵+(プラス)端子は赤い印で、-(マイナス)端子は黒や白の印字などで目印が付けられています から、注意してみてみるとそうした端子を見つけることができるはずです。 -端子側には特別な表記はありませんでしたが、アース線が繋がれていることからも判断できます そうしたクルマでブースターケーブルを使って、ジャンプスタートを行う場合は、指定の箇所にバッテリーと同じようにブースターケーブルを接続することで、エンジンを始動することができるのです。 一度上がったバッテリーはそのまま使い続けても大丈夫? と ころで、一度上げてしまったバッテリーというのは、しっかりと充電できればそのまま使い続けることができるのでしょうか? 実はその判断はバッテリーの劣 化の度合いによります。一般的な自動車用のバッテリーはスターターバッテリーと呼ばれ、エンジン始動時に十分な電圧を発生するよう設計されたものです。始 動後は常にオルタネーターから充電されるようになっていますから、既定の電圧よりも低下することを考えた設計がなされていません。そのため、一度でもエン ジンが始動できなくなるほど放電させてしまうと、内部の電極などを極端に劣化させてしまうことになりるのです。 ではその見極め方は、とい うと、正確にバッテリーの劣化を見極めるためには、専用の機器を使って充電・放電を行い、その際の電圧や液温の変化、ガスの発生量、充電後の比重の計測な どを行って判断する必要があります。そのため、バッテリーが使えるかどうかの正確な判断はプロに任せるべきものなのです。 ……と言ってし … Continue reading

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