Tag Archives: 医療機器用バッテリー

医療機器用バッテリー停電の実際

停電の実際 一般家庭における停電時の注意点にしたがい、電化製品など停電に備える。 停電直後(バッテリが機能した場合) 1)バッテリ動作の確認 ①内部バッテリ作動の確認 ②設定値の確認 ③外部バッテリの接続等確認 ④停電した時間を記録 2)吸引 外部バッテリで使用する際、極力節電を心がけ節電モードがある機種は使用する。 3)点検 バッテリで運転中は、バッテリの残量と人工呼吸器の点検も適宜行い、常に人工呼吸 器が使用可能な時間を把握する。 停電直後(バッテリが機能したが人工呼吸器がフリーズした場合) 人工呼吸器は CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)で制御されているものも あり、電源の安定供給が重要である。短時間の停電(瞬時停電)で、CPU が暴走やフリー ズすることがあり、 処理方法として主電源を一旦切り 10 秒程度経過したのち電源を入れ機 器をリセットし復帰させる。復帰しない場合は、7-4-3に同じ。 停電直後(バッテリが機能しない人工呼吸器停止) 直ちに用手換気を開始する。 マニュアル•緊急対応にしたがって、関係機関に連絡する。 停電直後(バッテリが機能しない人工呼吸器停止) 直ちに用手換気を開始する。 マニュアル•緊急対応にしたがって、関係機関に連絡する。 在宅療養が困難な場合 停電発生後入院対応が必要、または停電が長引き在宅での対応が難しくなった時の避難移 動のタイミングを図る。緊急の場合は、7-4-3に同じ。 準備 1)在宅人工呼吸器の受け入れ可能な自家発電設備のある場所(公共施設) 予め、受け入れ可能か調べておく。 病院 かかりつけ医の病院、医院、近くの病院、拠点•協力病院等を確認する。 移送手段 … Continue reading

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自家発電機のない施設における停電対策

はじめに ビルのテナントや商業施設などの一画に入居する診療所(クリニック含む)などは、施設 の規模や設備により自家発電機の設置が困難で、多くの場合は停電時の機器への電力供給が不可能となる。そのため、停電により電力会社からの電力供給がストップした場合、全ての 医療機器へ継続した電力供給が不可能である。診療や治療の継続は、電力会社へ復旧までの 時間を確認し各施設での判断が必要である。 この章では、停電中に使用している生命維持管理装置および関連する機器についての対策 を述べる。 バッテリ(UPS・外部バッテリ含む)使用時の注意事項 バッテリ使用時間については、カタログなどでは新品状態での稼働時間を記載しており、使用環境・劣化・治療設定により使用可能な時間が短くなることが多い。 電源遮断時の電力供給 商用交流電源遮断時に、自家発電機からの非常用電源が供給されない場合にも、バッテリ搭載の有無によって対応が異なる。 バッテリを搭載している機器 商用交流電源遮断後にバッテリ駆動に切り替わり機器の動作は継続する。ただし、各機器容量は異なるため、バッテリでの稼働時間を機器ごとに予め確認する必要がある。 停電時間内のバッテリ駆動が不可能な場合には、機器の使用を控えることが望ましい。 バッテリを搭載していない機器 電源遮断時には機器の電源が落ち動作が停止する。突然の電源遮断が起こるため、事前のシャットダウンが不可能である。内部メモリーなどの記録媒体を持っていない機器に関しては、外部バッテリでの対応が望まれる。 生命維持管理装置および関連する機器停電時間帯の医療機器の使用は極力控えることが望ましいが、以下に主な医療機器の対応について述べる。 人工呼吸器 バッテリ搭載機器においては、電源遮断後にバッテリ駆動へ切り替わる。直接生命維持にかかわる重要な機器であるため、予め外部バッテリの準備など、万全な対策が必要である。バッテリが搭載されていない場合、 あるいは万一に備えて用手的換気装置(バッグ・バルブ・ マスクなど)を設置が有用である。 急性血液浄化装置 バッテリが内蔵されている機器が多いが、 ほとんどの機種で 15 分程度の稼働しかできな い。血液ポンプやシリンジポンプなど体外循環に必要な一部の機能の稼働であり、緊急回収 用としてしか使用できず、電源遮断時には治療中断や転院などを考慮すべきである。 保育器 ほとんどの機種が搬送時のバッテリ対応のみで、電源遮断時の使用は難しい。それまでの温度・加温状況はある程度維持されているが、患者の状況によっては転院などを考慮すべき ベッドサイドモニタ バッテリ搭載機器においては、電源遮断後にバッテリ駆動へ切り替わる。機器へのバッテ リ搭載の有無と稼働時間について確認しておく必要がある。 セントラルモニタ バッテリに接続されている場合には、電源遮断後にバッテリ駆動へ切り替わる。予めバッ テリでの稼働時間を確認しておく必要がある。 無線や有線の LAN で情報が機器に送られてくる場合には、その付属機器(中継 HUB … Continue reading

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医療機器用バッテリー(蓄電池)の安全使用に関する注意事項

使用上の注意 使用に際しては、メーカが設定する保証駆動時間や再充電に必要な時間を把握し、余裕を持った使用計画を心がける。 取り扱い説明書や添付文書をよく読み、メーカが推奨するバッテリやケーブルを使用する。バッテリや充電器を水や湿気に曝さないよう注意が必要である。何らかの異常を感じた場合でも、電気的なリスクを回避するためカバーを外したり開けたりしない。 保管上の注意 バッテリは保管温度により品質に影響を及ぼすことがあるため、保管条件を取り扱い説明書や添付文書で確認し保管する。バッテリは直射日光が当たらないように室内で保管する。 メンテナンスについて メーカが設定する保証駆動時間は、新品のバッテリで室温にてテストおよび最大電流値などから算出した時間となり、通常使用においてはメーカの推奨する定期的な充電が必要条件 となる。過充電、過放電は、バッテリ自体の寿命を短くするので、取り扱い説明書や添付文書に従い定期的に充電を行う。バッテリ交換時期をよく見える所に明記し、期限内に交換する。 後述する、バッテリの種類と特徴を把握し、バッテリの種類に合ったメンテナンス計画をたてることが重要である。 駆動時間について メーカが設定する保証駆動時間は、新品のバッテリで室温にてテストおよび最大電流値などから算出した時間であり、可能であれば現在使用されている機器の設定条件下で実際の駆動可能時間を確認することを薦める。 メモリ効果 ニッケル・カドミウム電池(Ni-Cd)などに見られる、容量が減少したように見える現象。これらのバッテリに対し、十分に放電していないうちに継ぎ足し充電を繰り返されると、十分な放電がされていないのに起電力が低下する現象が起き、容量が減少したように見える劣化現象のことをメモリ効果という。対策として、起電力の低下に関わらず放電を続け、十分に放電させた後に充電させる(リフレッシュ)ことを行うことを勧めるが、不必要に頻繁に行うとバッテリーの寿命を短縮することになるので、注意が必要である。 主なバッテリの種類と特徴 鉛蓄電池 他の種類のバッテリに比べてコストパフォーマンスが良く、微小電流から大電流まで広い範囲で放電が安定していることや、メモリ効果がないことから、広く利用されている。過放電が発生すると性能が大きく低下し、回復しない特徴があるので、過放電させないよう注意が必要である。 ニッケル・カドミウム電池(Ni-Cd、ニカド電池) 過放電状態で放置しても、充電により容量が回復する。低温時の電圧降下が少ない。などの特性があり、使い勝手の良いバッテリとして広く使用されているが、有害物質であるカド ミウムを含有していることからニッケル水素電池への置き換えが進んでいる。 この電池は、自己放電が大きくメモリ効果も大きいので日常のメンテナンスが重要となる。 ニッケル・水素電池(Ni-MH) 有害物質であるカドミウムを含有しないことから、Ni-Cd 電池に代わり幅広い用途で使用されている。低温時の電圧降下が少なく、Ni-Cd 電池よりもメモリ効果は小さい。過放電に弱く、完全放電すると劣化し容量の低下が起こる。 また、 自己放電も大きいので、 日常的に充電状態のチェックをすることが重要である。 リチウムイオン電池 自己放電が他の電池と比べて非常に少なく、メモリ効果がないという特徴があり、近年急過放電・過充電時に異常発熱の危険性があり、保護回路が必須となる。また、大電流放電には適さず、低温時の電圧降下が他の電池に比べると大きいという特徴も持っている。

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停電時における在宅人工呼吸器使用時の外部電源の確保について

I 基礎知識篇 はじめに・・・ 多くの医療機器を使用するためには「電気」が必要になります。生命維持装置である人工呼吸器も例外ではなく、駆動するために電気が必要です。機械を動かす ための電気は外部電源と内部電源に分けて考えることができます。コンセントから供給される電気は外部電源となり、機械の内部におさまっているバッテリーは 内部電源となります。以下、内部電源を内部バッテリーと記載します。 停電した直後に活躍するのは内部バッテリーです。しかし、機械の内部におさまっている大きさから想像できるように、内部バッテリーだけでは長時間駆動できません。 今回東京電力圏内で行われていた1回あたり3時間程度の計画停電でさえも、内部バッテリーへの再充電時間を考慮すると、必ずしも「安全」とは言えない状態 です。さらに、非侵襲的換気療法(NPPV)を行う人工呼吸器では内部バッテリーを持っていない機種があります。 電気が必要なのは、人工呼吸器だけではありません。常に気管内吸引が必要な患者さん、夜間停電時の「灯り」の確保等を考えると、外部電源の確保は必須の課題といえます。   【1.人工呼吸器の内部バッテリーについて 】 種類 内部バッテリーには従来、鉛バッテリーが多く使用されてきました。鉛バッテリーの特性のひとつに「充放電を繰り返すうちに最大容量が徐々に減少する」するという”メモリー効果”があります。 新品時には12時間の充電で人工呼吸器を5時間駆動できるバッテリーも、5年間使用後には同じ充電時間で2~3時間しか駆動出来なくなってしまうことがあ ります。たとえ、充電時間を12時間以上に延長しても、充電できる最大容量が減少しているため、駆動時間は延びません。 最近の新しい医療機器にはリチウムイオンバッテリーが搭載されるようになってきました。鉛バッテリーと比較して、高価ですが、軽量コンパクトで充電時間が短く、メモリー効果が起きにくいためです。 充電 内部バッテリーの充電は2つの充電方式が考えられます。 ①機械を使用しない状態での充電 ②機械を使用しながらの充電 ①では充電と同時に放電も行っているので、②に比べ充電に長時間かかります。すなわち、人工呼吸器を使用しながらの充電は予想外に長時間かかることがあり、停電が数時間のうちに反復する場合は特に注意が必要です。 【2.人工呼吸器の外部電源について 】 病院では自家発電機を設置していることから、ここでは在宅人工呼吸器に限定して考えていきます。 種類 ①自宅のコンセント (交流100V) ②メーカ純正品の外部バッテリー ③メーカ推奨の外部バッテリー ④医療用バッテリー ⑤車のシガーソケットからの電源確保(インバーターの利用) ⑥発電機 ⑦車載バッテリー等を利用した充電システム(自作) ⑧パソコン用UPSの代用 停電時は①は当然使用出来ません。 ②~④の方法は医療機器を安全に使用できることが事前に確認されています。 一方、⑤~⑧では医療機器の動作は保障されず、自己責任での使用となります。しかし、停電で人工呼吸器が止まる事態は絶対に避けなければなりませんので、 ⑤~⑧も含めて複数の電源バックアップ手段を用意することが危機管理上求められます。 実際は、患者個々の療養生活や、使用中の資材、マンパワーを考慮した上で、人工呼吸器の非常用外部電源を準備することになります。即座に利用可能だが長時 間動作の苦手な”バッテリー類”(①~④、⑦⑧)と、電力供給立ち上げに時間はかかるが長時間継続可能な”発電機類”(⑤⑥)を組み合わせて非常用電源を … Continue reading

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医療機器用バッテリー式携帯用医療機器

重要:車椅子やバッテリー式移動介助器具は、本セクションにおける「バッテリー式携帯用医療機器」の定義には入りません。 事前通知 フライト中にバッテリー式医療機器を使用する必要のある方は、ご出発48時間前までにエア・カナダ コールセンターにお申し出ください。 主治医の診断書(承諾書) 酸素吸入器などの医療機器の携行には医師の診断書が必要です。 ただし、睡眠時無呼吸症の治療目的に限定したCPAPやBPAP装置の携行については、特に診断書をご用意いただく必要はありません。医療機器を携行される場合は、機内で実際に使用する予定がなくても必ずエア・カナダ コールセンターにご連絡ください。 予備のバッテリー 許可されている予備のバッテリーはすべて以下の方法で梱包し、ショートや破損が生じないよう十分ご注意ください(機器およびバッテリーの種類は下記を参照)。 受電端子をテープで保護する 個別の保護バッグまたはビニール袋に収納する 購入時のパッケージに入れてお       非防漏型バッテリー 受託手荷物 携帯用医療機器に使用するバッテリーで漏液の可能性があるものは、受託手荷物としてお預かりすることはできません。 漏液するかどうか不明なバッテリーは、非防漏型として扱われます。 機内持ち込み手荷物 非防漏型バッテリーは、以下を条件に機内持ち込み手荷物としての携行が許可されています。 適切に梱包された状態で常に座席下に収納しておくこと その他特殊な梱包規定に準拠していること 詳細は、エア・カナダ メディカル・アシスタンス・デスクにお問い合わせください。1-800-667-4732 (カナダおよび米国内トールフリー)* 1-514-369-7039 (市外/国際通話料金がかかる場合がございます)* 月~金:08:00~20:00 土、日:09:00~18:00*日本からお電話いただく場合は、エア・カナダ ジャパンコールセンターにご連絡ください。 機内にお持ち込みいただく場合の制限 次の条件を満たしたバッテリー式携帯用医療機器は、機内持ち込み手荷物として携行できます(詳細は「機内持ち込み手荷物」をご覧ください)。 機内にお持ち込みいただける機器の最大サイズは23×40×55cm、10kg以内となっております。 この制限を超えるものは、受託手荷物としてお預けください。 座席に備え付けの電源コンセントは、定電流を必要とする医療機器には向いていません。そのため、座席に備え付けの電源は機内でのCPAPまたはBPAP、その他医療機器への電力供給や電池の充電にはご利用にならないでください。 機器とバッテリーの管理はすべてお客様ご自身の責任となります。また、遅延などの可能性を考慮した上で、十分な量のバッテリーをご用意ください。 リチウムイオンバッテリーまたはリチウム金属バッテリーを使用する携帯用医療機器 リチウムイオンバッテリーの場合は、ワット時定格量が160Wh以内のもの … Continue reading

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